【ALC外壁のベストな塗装時期と費用相場】放置すると危険な劣化症状やおすすめ塗料も紹介
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カテゴリー:外壁塗装コラム
ALC外壁は耐久性が高く、50年程度はもつとされています。
しかし、塗装のタイミングを逃すと、塗膜が劣化して外壁材がダメージを受け、早々に交換が必要になってしまうこともあります。
外壁の交換には塗装の2~3倍の高額な費用がかかるため、定期的に塗装を行い、外壁を雨や紫外線のダメージから守ることが大切です。
この記事では、ALC外壁のベストな塗装時期や費用相場、放置すると危険な劣化症状を解説します。
おすすめの塗料も紹介しているので、外壁塗装を検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
ALC外壁に塗装が必須の理由
ALC外壁には定期的な塗装が不可欠です。
ALCパネルは軽くて丈夫な外壁材ですが、無数の気泡があるため雨水や湿気を吸い込みやすい特徴があります。
外壁の防水機能を高めるためには、適切なタイミングで塗装を行い、塗膜でコーティングすることが重要です。
塗膜が劣化すると外壁内部や室内まで雨水が浸透し、雨もりやカビ・シロアリの発生、建物を支える柱や梁の腐食につながる恐れがあります。
最悪の場合には建て替えが必要になるケースもあるため、経年劣化で塗膜の機能が低下する前に塗装を行いましょう。
ALC外壁の塗装時期の目安
ALC外壁の塗装時期は、10~15年に1回程度が目安です。
ただし、塗膜の劣化のスピードは使用している塗料の種類によって異なります。
塗料の種類 |
耐用年数 |
アクリル |
約3~8年 |
ウレタン |
約5~10年 |
シリコン |
約7~15年 |
フッ素 |
約12~15年 |
無機 |
約15〜20年 |
また、海沿いや紫外線の強い地域など、お住まいの環境によっては劣化が早まる可能性もあります。
耐用年数内でも、外壁の状態が気になる場合には点検を受けた方がよいでしょう。
放置すると危険なALC外壁の劣化症状
以下のような劣化症状が出ている場合には、外壁塗装が必要です。
・チョーキング
・コケや藻の発生
・塗膜のひび割れ・ふくれ
・塗膜のはがれ
・ALCパネルのひび割れ
・ALCパネルの割れ・欠け・はがれ
・雨もり
チョーキングやコケ・藻の発生は、塗膜の防水効果が切れているサインです。
外壁塗装には最適なタイミングと言えるでしょう。
また、塗膜のはがれや外壁材の割れ・欠け・はがれなどは特に緊急性の高い症状のため、早急が必要です。
ALCパネル自体の破損や雨もりが発生している場合は、外壁内部までダメージを受けていることが多く、塗装では補修しきれない可能性が高いでしょう。
一方、軽度の色あせや小さなひび割れは、それほど緊急性が高くありません。
ただし、劣化し始めているサインなので、数年以内には外壁塗装を検討することをおすすめします。
ALC外壁の塗装におすすめの塗料
ALCパネルは寿命が長い外壁材のため、耐用年数の長い塗料を使用するのが一般的です。
外壁塗装に使用される塗料の中で特におすすめなのが、シリコン・フッ素・無機塗料です。
塗料の種類 |
耐用年数 |
費用相場(㎡) |
シリコン |
約7~15年 |
1,800~3,500円 |
フッ素 |
約12~15年 |
3,000~5,000円 |
無機 |
約15〜20年 |
4,500〜5,500円 |
耐用年数が長い塗料ほど価格も高くなりますが、塗装の頻度が減るためトータルのメンテナンス費用を節約できる可能性があります。
外壁材の寿命や、あと何年住む予定かなどの状況に応じて、適切な塗料を選ぶとよいでしょう。
各塗料の特徴を解説していきます。
シリコン塗料の特徴
外壁塗装でもっともよく使われているのがシリコン塗料です。
価格と機能性のバランスがよく人気が高いため、製品数や色の種類が豊富でたくさんの選択肢の中から選べます。
1ランク上のフッ素塗料と近い耐久性ながら、価格は3分の2程度に抑えられるでしょう。
フッ素塗料の特徴
フッ素塗料は非常に優れた耐久性が特徴で、一般住宅だけでなく大型ビルや商業施設などの塗装にもよく使われています。
汚れが付着しにくく落ちやすいため、頻繁に掃除をしなくても塗装したてのきれいな外観を長く維持できるでしょう。
防カビ・防藻効果により、カビやコケ、藻などが発生しにくいこともメリットです。
無機塗料の特徴
無機塗料は有機物からできている他の塗料と異なり、無機物が主な原料です。
そのため、経年劣化による色あせやチョーキングが起こりにくく、有機物を栄養にして繁殖する藻やコケも発生しにくいことが特徴です。
また、無機物には静電気が発生しにくいので、空気中のホコリや汚れを寄せ付けず、水となじみやすい性質により汚れても雨で簡単に洗い流されます。
高価ですが、汚れにくく耐用年数も長いことから、外壁のメンテナンスに手間をかけたくない方におすすめの塗料です。
ALC外壁の塗装費用
ALC外壁の塗装費用は、一般的な30坪戸建て住宅で60万~100万円程度が相場です。
坪数ごとの料金目安は、以下の表を参考にしてみてください。
延べ坪数 |
塗装費用 |
20坪 |
約40万~70万円 |
30坪 |
約60万~100万円 |
40坪 |
約80万~130万円 |
50坪 |
約100万~160万円 |
60坪 |
約120万~190万円 |
70坪 |
約140万~230万円 |
ただし、実際の料金は外壁の状態や塗料の種類、依頼する塗装会社などによって異なります。
正確な金額が知りたい場合には、塗装会社へ無料見積もりを依頼しましょう。
ALC外壁にはコーキング補修も必須
ALC外壁を長持ちさせるには、目地のコーキング補修も必須です。
コーキングとは、ALCパネル同士の継ぎ目(目地)を埋めるゴム状の素材で、寿命は7~10年と外壁塗装よりも短くなっています。
劣化するとひび割れやはがれが起こり、すき間から外壁内部や屋内へ雨水が侵入するため、適切なタイミングで補修を行うことが大切です。
コーキング補修の方法には「増し打ち」と「打ち替え」の2つがあります。
増し打ちとは、既存のコーキングの上からコーキング材を補充する方法です。
一方、打ち替えとは、既存のコーキングをはがして新たに充填し直す方法です。
それぞれの耐用年数と費用は、以下の表を参考にしてみてください。
増し打ち |
打ち替え |
||
単価 |
500〜1,000円/m |
900〜1,500円/m |
|
30坪の費用 |
9万〜18万円 |
16万〜27万円 |
|
耐用年数 |
2〜5年 |
7〜10年 |
コーキング補修のみ行う場合は、足場代として別途10万~20万円の費用がかかります。
外壁塗装と一緒に行うことで、1回分の足場代を節約できるでしょう。
外壁塗装が間に合わなかった場合の対処法
塗膜の劣化を放置して外壁材にまでダメージが進行している場合、塗装では補修できません。
「カバー工法」か「張り替え」を検討しましょう。
カバー工法とは、既存の外壁の上から新しい外壁材を重ねる方法です。
張り替えとは、既存の外壁を撤去して下地を補修し、新しい外壁材に交換する方法です。
防水シートや断熱材など外壁の下地まで劣化している場合には、カバー工法が使えないため張り替えを行います。
費用はそれぞれ以下のとおりです。
工事内容 |
30坪住宅の費用相場 |
カバー工法 |
150万〜240万円 |
張り替え |
180万〜300万円 |
外壁塗装なら60万~100万円程度で済みますが、カバー工法や張り替えには外壁塗装の2~3倍の費用がかかります。
トータルのメンテナンス費用を抑えるためにも、定期的な塗装で外壁を長持ちさせましょう。
まとめ
今回は、ALC外壁のベストな塗装時期や費用相場、放置すると危険な劣化症状などをご紹介しました。
ALCは耐久性の高い外壁材ですが、そのままでは雨水や湿気を吸収しやすいため、定期的に塗装して塗膜で保護することが大切です。
新築や前回の塗装から10年以上経っている場合には、一度点検を受けた方がよいでしょう。
ベストホームでは、外壁のプロが無料で点検を行い、ご自宅に最適なメンテナンス方法をご提案いたします。
岡山市にお住まいの方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。