外壁塗装の「吹き付けタイル仕上げ」とは?費用相場やメリット・デメリットを紹介
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カテゴリー:外壁塗装コラム
モルタル外壁の塗装に用いられることが多い「吹き付けタイル仕上げ」。
ひび割れに強く施工費用も安いことから人気の塗装方法ですが、仕上がりが職人の技術力に大きく左右されるため、業者選びが重要です。
この記事では、吹き付けタイル仕上げのメリット・デメリットや費用相場をご紹介します。
外壁塗装が必要な劣化症状の目安も解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
吹き付けタイル仕上げとは?
吹き付けタイル仕上げとは、スプレーガンで塗料を吹き付け、丸みのあるデコボコした模様をつける方法です。
主にモルタル外壁に施工されますが、無塗装のサイディングボードに用いられることもあります。
骨材やセメントを含まないためザラつきがなく、凹凸はありながらもタイルのように艶のあるなめらかな仕上がりが特徴です。
吹き付けタイル仕上げには、大きく分けて2つの方法があります。
・吹き放し仕上げ:塗料を吹き付けたままの状態で乾燥させる
・ヘッドカット仕上げ:ローラーなどで凹凸をつぶす
吹き付けタイル仕上げのメリット
・工期が短く施工費用が安い
・バリエーションが豊富
・ひび割れしにくい
工期が短く施工費用が安い
吹き付けタイル仕上げは、工期が短く施工費用も安いことがメリットです。
ローラーやハケを使って手作業で塗装するより、スプレーガンで吹き付ける方が短時間で広範囲を施工できるためです。
バリエーションが豊富
他の塗装方法と比べて、模様や質感などのバリエーションが豊富です。
スプレーの先端を調整することで模様をつくる粒の大きさを変えたり、吹き付け方によって凹凸感を表現したりと、さまざまなデザインを再現できます。
ひび割れしにくい
吹き付けタイル仕上げの塗装工程は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。
3層からなる厚めの塗膜が形成されるため、ひび割れしにくいことが特徴です。
吹き付けタイル仕上げのデメリット
・塗料が飛散する
・仕上がりが職人の技術力に左右される
・凹凸に汚れがたまる
塗料が飛散する
スプレーガンによる吹き付け塗装では、どうしても塗料が飛び散ってしまいます。
そのため同じ塗装面積でも、他の塗装方法と比べてより多くの塗料が必要になるでしょう。
高価な塗料を使用した場合、相場よりも材料費が高くなる可能性があります。
また、飛散した塗料が庭や車、隣家を汚す恐れがあるため、ていねいな養生や塗装作業を行う施工会社を選ぶことが大切です。
仕上がりが職人の技術力に左右される
吹き付けタイルの仕上がりは、職人の技術力に左右されます。
スプレーガンで均一に吹き付けるのは難しく、慣れていないと模様にムラができてしまう可能性があります。
また、ヘッドカット仕上げでは、凸部分を押さえる際にローラーの跡がつかないよう、力加減の調整も必要です。
美しい外観に仕上げるには、技術力が高く吹き付けタイルの施工実績が豊富な施工会社を探すことが重要です。
凹凸に汚れがたまる
吹き付けタイル仕上げは表面がデコボコしているため、凹凸部分に汚れがたまりやすい傾向があります。
ただ、ざらざらした質感のリシンやスタッコ仕上げと比べると表面がなめらかなので、水洗いで簡単に流せるでしょう。
メンテナンスに手間をかけたくない場合には、汚れが付着しにくく落ちやすい低汚染塗料を使用する方法もあります。
吹き付けタイル仕上げの費用相場と耐用年数
一般的な30坪戸建て住宅の塗装費用は、60万~100万円が相場です。
坪数ごとの費用目安は、以下の表を参考にしてみてください。
延べ坪数 |
塗装費用 |
20坪 |
約40万~70万円 |
30坪 |
約60万~100万円 |
40坪 |
約80万~130万円 |
50坪 |
約100万~160万円 |
60坪 |
約120万~190万円 |
70坪 |
約140万~230万円 |
耐用年数は、使用する塗料の種類によって異なります。
塗料の種類 |
耐用年数 |
費用相場(㎡) |
アクリル |
約3~8年 |
1,000~1,800円 |
ウレタン |
約5~10年 |
1,500~2,500円 |
シリコン |
約7~15年 |
1,800~3,500円 |
フッ素 |
約12~15年 |
3,000~5,000円 |
無機 |
約15〜20年 |
4,500〜5,500円 |
耐用年数が長いほど塗料の価格は高くなりますが、塗装頻度が少なくなるため、トータルのメンテナンス費用は安く抑えられる可能性が高いでしょう。
外壁塗装のタイミングと、放置すると危険な劣化症状
外壁塗装のタイミングは、10~15年に1回程度が目安とされています。
ただし、以下のような劣化症状が出ている場合には、早めに塗装を検討した方がよいでしょう。
・チョーキング
・カビ・コケ・藻
・塗膜のはがれ
・ひび割れ
・コーキングのひび割れ・はがれ
チョーキング
チョーキングとは、外壁を触ると指に白い粉が付着する現象です。
白い粉は、経年劣化により粉化した塗料の成分が外壁表面に現れたものです。
緊急性は高くありませんが、外壁塗装にはベストなタイミングと言えます。
カビ・コケ・藻
塗膜の防水機能が低下すると、カビやコケ、藻などが発生しやすくなります。
特にカビは放置するほど奥まで根を張って落としにくくなるため、早めに対処しましょう。
水洗いで落ちない場合は、洗剤を使用した高圧洗浄(バイオ洗浄)が有効です。
塗膜のはがれ
経年劣化により、塗膜に浮きやはがれが起こることがあります。
塗膜がはがれている部分は防水機能が働いておらず、外壁の劣化や雨もりにつながる恐れがあるため、早急に塗り替えが必要です。
ひび割れ
ひび割れの幅が0.3mm以上の場合には、塗膜だけでなく外壁まで割れている可能性が高いでしょう。
すき間から雨水が侵入すると、外壁の劣化や雨もりを引き起こす恐れがあるため、早急にメンテナンスが必要です。
コーキングのひび割れ・はがれ
コーキングとは、サイディングボードなどの外壁材のつぎ目(目地)を埋めているゴムのような部分のことです。
経年劣化によりコーキングにひび割れやはがれが起こると、外壁内部に雨水が侵入する可能性が高くなります。
外壁塗装とあわせてコーキング補修も行いましょう。
コーキングの寿命は塗装より短く、7~10年程度が目安です。
失敗しない塗装会社の選び方
・地域で長年営業している会社を選ぶ
・資格を確認する
・相見積もりをとる
地域で長年営業している会社を選ぶ
悪質業者は悪い口コミや噂が広がりやすいため、一箇所で長く営業を続けられません。
一方、同じ地域で長年営業している施工会社は、信頼性と豊富な実績、高い施工技術に期待ができます。
詐欺や手抜き工事、施工不良などのリスクを回避できる可能性が高いでしょう。
気になる施工会社があったら、まずはホームページで会社情報や施工事例をチェックしてみましょう。
資格を確認する
塗装職人の資格を確認することも有効です。
吹き付けタイル仕上げは、職人の技術力によって仕上がりの美しさが左右されます。
資格がなくても塗装はできますが、塗装技能士の資格をもつ職人がいれば安心して任せられるでしょう。
もっとも難易度が高い資格は「1級塗装技能士」です。
また、外壁の診断を行う人が「外壁劣化診断士」の資格を持っているかどうかもチェックしてみましょう。
外壁劣化診断士とは、外壁の状態を見極め、塗装が必要かどうかや補修工事の内容を決めるプロのことです。
相見積もりをとる
外壁塗装の料金は、依頼する会社によっても大きく異なります。
2~3社の見積もりを比較して選ぶことで、料金を安く抑えられる可能性があります。
ただし、相場より極端に安い場合には注意が必要です。
詐欺や追加請求、手抜き工事などのリスクが考えられるため、見積額だけでなく内訳までよく確認し、疑問点があれば確認しましょう。
まとめ
今回は、吹き付けタイル仕上げのメリット・デメリットや費用相場、外壁塗装が必要な劣化症状の目安などをご紹介しました。
吹き付けタイル仕上げは施工費用が安く、デザインのバリエーションも豊富です。
ただし、仕上がりが職人の技術力に大きく左右されるため、業者選びが重要です。
他にも塗装方法はいくつかあるので、ご自宅に最適な方法を選ぶとよいでしょう。
ベストホームでは、外壁のプロが無料で診断を行い、お客さまのご自宅にぴったりなメンテナンス方法をご提案いたします。
岡山市にお住まいの方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。