タイルに外壁塗装は不要?補修が必要な3つの症状とメンテナンス方法を解説
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カテゴリー:外壁塗装コラム
「タイルには外壁塗装が必要ないって本当?」「ずっと放置でいいのかな?」「色を変えたいけど、タイルに塗装できるの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
タイル外壁は耐久性が高く、メンテナンスの手間も少ないことが魅力ですが、施工方法や状態によっては補修が必要になるケースもあります。
この記事では、タイル外壁の劣化症状やメンテナンス方法、費用などについてご紹介します。
メンテナンス費用を安く抑えるコツも解説しているので、外壁の劣化が気になっている方や、塗装すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
タイルに外壁塗装は不要?
結論からお伝えすると、タイルの外壁に塗装は不要です。
タイルは土や石、砂などで形成された無機質の外壁材のため、紫外線や風雨による劣化や変色、色あせが起こりにくい傾向があります。
また、有機物を栄養にして繁殖するカビやコケ、藻などが発生しにくく、汚れにくいことも特徴です。
一般的な外壁材の耐用年数が20~40年程度であるのに対して、タイル外壁は塗装しなくても40年以上もつとされています。
ただし、塗装が必要なくても10年に1回程度はメンテナンスが必要です。
タイル外壁にメンテナンスが必要な3つのケースと補修方法・費用
タイル外壁の施工方法には「湿式」「乾式」の2つがあります。
湿式:タイルの接着に「モルタル」を使用
乾式:タイルの接着に「弾性接着剤」を使用
モルタルは乾燥すると硬くなるため、下地やタイルの変形に追従できずひび割れを起こし、タイルの浮きやはがれにつながります。
一方、弾性接着剤は伸縮性が高いため、下地やタイルの動きに追従して浮きやはがれを起こしにくいことが特徴です。
施工期間が短く費用も安く抑えられることから、最近では乾式が主流ですが、古い建物では湿式で施工されている可能性があります。
湿式工法は特に経年劣化によるひび割れが起こりやすいため、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
以下のような劣化症状が出ている場合には、早急に補修を行いましょう。
① 下地の劣化
② コーキングの劣化
③ タイルのひび割れや破損
それぞれの症状や補修方法、費用を見ていきましょう。
① 下地の劣化
湿式工法で施行されている場合は、経年劣化によりモルタル下地にひび割れが発生します。
ひび割れ部分から雨水が侵入するとタイルの浮きやはがれ、雨もりにつながる恐れがあるため、早めにプロの点検を受けた方がよいでしょう。
外壁からの雨もりは発見に時間がかかるので、気づいた時には柱や梁まで腐食しているケースがあります。
家の寿命を縮めることになりかねないので、放置するのは危険です。
軽度なひび割れであれば、樹脂によるひび割れ補修とモルタルの増し打ちで補修できるでしょう。
劣化の範囲が広い場合や、タイルが浮いている場合には、一度タイルをはがしてモルタルで張りなおす必要があります。
モルタル下地の補修費用は、4,000~7,000円/㎡が目安です。
② コーキングの劣化
目地や窓サッシの周りなどには、すき間を埋めるためにコーキングが施されています。
コーキングの寿命は7~10年程度とされており、劣化するとひび割れやはがれが起こります。
すき間から外壁内部や屋内へ雨水が侵入する恐れがあるため、早急に補修が必要です。
コーキングの補修方法には、「増し打ち」と「打ち替え」の2つがあります。
増し打ち:古いコーキングの上からコーキング材を補充する
打ち替え:古いコーキングをはがしてコーキング材を充填する
増し打ち |
打ち替え |
||
単価 |
500〜1,000円/m |
900〜1,500円/m |
|
30坪の費用 |
9万〜18万円 |
16万〜27万円 |
|
寿命 |
2〜5年 |
7〜10年 |
増し打ちの方が費用は安く抑えられますが、寿命が短いため応急処置にしかなりません。
「数年以内に売却予定」などの特別な理由がなければ、打ち替えをおすすめします。
③ タイルのはがれやひび割れ
タイルは丈夫な素材ですが、強い衝撃を受けると割れ・欠けが起こることがあります。
放置していると割れた部分から雨水が侵入し、タイルの浮きやはがれ、雨もりなどにつながるため、早急に補修が必要です。
範囲が広ければすべて張り替える方法もありますが、基本的には損傷を受けた部分だけ新しいタイルに交換すれば問題ないでしょう。
ただし、まったく同じタイルが手に入るとは限らないため、色の差ができる可能性があります。
張り替え工事の費用相場は以下のとおりです。
・部分張り替え:500~1,000円/㎡
・総張り替え:1万~3万円/㎡
タイル外壁に塗装は可能?メリット・デメリット
タイル外壁は塗装できないわけではありません。
塗装することで傷や汚れを隠したり、色を変えたりすることは可能です。
ただし、一度塗装すると今後も定期的に塗り替える必要があるため、慎重に検討した方がよいでしょう。
塗料にはそれぞれ耐用年数があり、寿命が近づくにつれて色あせや変色、はがれなどが発生し、外観が悪くなっていきます。
塗料の種類 |
耐用年数 |
アクリル |
約3~8年 |
ウレタン |
約5~10年 |
シリコン |
約7~15年 |
フッ素 |
約12~15年 |
無機 |
約15〜20年 |
美しい外観を保つには、10~15年ごとに外壁塗装が必要です。
タイル外壁のメンテナンスはどこに依頼する?費用を安く抑えるコツ
タイル外壁のメンテナンスは、家を建てたハウスメーカーやリフォーム会社、外壁塗装会社などへ依頼するのが一般的です。
ただし、依頼する会社によって費用が大きく異なるため、ご注意ください。
メンテナンス費用を安く抑えるコツを3つご紹介します。
① 地域密着の施工会社を選ぶ
② 相見積もりをとる
③ 火災保険や助成金を利用する
① 地域密着の施工会社を選ぶ
大手のハウスメーカーやリフォーム会社では、外壁のメンテナンスを下請け会社へ外注していることが多く、10~30%程度の仲介手数料が上乗せされています。
一方、地域密着の施工会社は自社で職人を抱えている可能性が高く、余計な費用がかかりません。
現場までの交通費や出張費なども抑えられるので、お住まいの近くにある施工会社へ依頼するとよいでしょう。
② 相見積もりをとる
1社だけに見積もりを依頼すると、提示された金額が妥当なのか判断するのが難しいですよね。
2~3社の見積もりをとり、内訳までチェックして比較することが大切です。
ただし、安ければ安いほどよいわけではありません。
相場と比べて極端に安い場合は、手抜き工事や詐欺の可能性もあるため、避けた方がよいでしょう。
きちんと外壁の診断をした上で見積書を作成し、外壁の状態や必要な工事についてていねいに説明してくれるかどうかも重要な判断ポイントです。
③ 火災保険や助成金を利用する
台風や火災、落雷などで外壁が破損した場合には、火災保険が利用できる可能性があります。
加入している保険によって適用条件や範囲が異なるため、保険証券を確認してみましょう。
また、地域によっては外壁塗装に助成金が使えるところがあります。
お住まいの地域が対象かどうかは、自治体のホームページで確認するか、依頼する施工会社へお問い合わせください。
※岡山市は残念ながら助成金の対象外です
まとめ
今回は、タイル外壁のメンテナンス方法や費用、安く抑えるコツなどをご紹介しました。
基本的には、タイル外壁に塗装は不要です。
ただし、家の寿命を長持ちさせるには、定期的な点検や目地補修などのメンテナンスが欠かせません。
新築から10年以上が経過している場合や、ひび割れなどの劣化症状が気になっている場合には、一度点検を受けてみることをおすすめします。
ベストホームでは、外壁のプロが無料で点検を行い、最適なメンテナンス方法をご提案しております。
岡山市にお住まいの方は、ぜひお気軽にご相談ください。